大暑ー猛烈な暑さでも夏バテせずに過ごす

大暑を迎えています。

一年で最も暑い時期と言われている節気に入りました。

名前の通り、今年も本当に暑い日が続きますね。

昨年の今頃はまだ梅雨真っ最中でした。

年々「前年の今頃」が全く違う気候になっているのを肌で感じています。

世の中の流れも同じくで、少し前までの常識や当たり前だったことがすぐに新しい情報に上書きされていくスピード感も早まっているようにも感じます。

…とはいえ、人間の体はそんなに早く気候や流れに馴染むことは難しい。

私たちのお伝えしている漢方養生のお話しは、古くからの知恵が詰まっていますが決して目新しいものではありません。

これを実践したからといって、明日から劇的に変身できるものでもありません。

それでも、ただ身体の基本となるものをコツコツととのえ続けていく。

健やかに過ごすためには、やはり身体の声を聞いてコツコツとできることを続けていくしかないのだと、厳しい冬を越え、暑い夏を迎え日々実感しています。

さて、7月20日から夏の土用にも入りました。

今年の梅雨は、あっという間に終わったけれど、戻り梅雨のようにまだジメジメした日が続きます。

身体がなかなか気候に追いつけずにすでにグッタリしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

こんな季節だからこそ、日々少しずつでも身体の声を聞いて、少しでも心地よく過ごせる時間を持っていただけたらと願います。

猛暑が続くこの時期の養生ポイントをまとめました。

一つでも、できることからお試しいただき今年の夏も元気に乗り切っていけますように。

こまめに水分補給

十分な水分補給が提唱されています。

1日○リットル…と具体的な数字での推奨を聞くこともありますが、大切にして頂きたいのは「飲み方」。

喉が乾いてしまうと喉越しを求めてついゴクゴクと一気に流し込んでしまいますね。

飲んでいる時は爽快ですが、そのあと胃がチャポチャポしませんか?

養生デザインからのオススメは一口ずつチビチビとこまめに飲むこと。

そのためには…
・喉が乾く前に
・前もって
水分を補給する事を意識してみてくださいね。

もちろん喉が乾いたときに我慢できない場合はしっかり飲んでもOK。

また、灼熱の屋外で身体に熱を感じた時も氷の入ったものや冷たい飲み物で身体を急冷することも必要です。

ただし、身体の熱が冷めてから、または涼しい屋内で快適に過ごせる時には、飲み物や食べ物の温度にも気をつけて。


トマトとスイカで身体をクールダウン

冷たすぎる飲み物や食べ物でお腹を満たしていると胃腸に疲れが出て夏バテに繋がることもあります。

さらに、飲み物でお腹がいっぱいでせっかくの食事が入らない…という話もよく聞きます。

けれど暑いと体力を消耗するので、暑さに負けた上に食べられていないと身体がもちません。

そのために飲み物だけに頼る事なく、体液を補ってくれる食べ物で水分を補い身体全体の冷却システムも補っておくことをオススメします。

この救世主の代表格がトマトとスイカ。

トマトは身体の火照りを冷まし、喉の渇きを潤す上に体の内側からも潤いを生み出してくれる夏の強い味方。

スイカは身体の熱や喉の渇きをとり、暑いところから帰った時や発熱後の水分補給にもぴったりです。

水分補給と聞くとつい飲み物をたくさん飲む事だけを考えがちですが、潤いを生み出す食べ物で体の内側からも対策していきたいですね。


+1回噛んで胃に優しく

ご飯を食べる時、一口どのくらい噛んで食べていますか?

”よく噛むこと”が大事なのはみなさんご存知のはず。

でも自分が何回くらい噛んでいるのか意識したことはあるでしょうか。

まずは今日のお食事の時に一口めを何回噛んでから飲み込んでいるか数えてみてください。

薬膳の世界では1口につき80回噛むことが勧められますが、いきなりそれを目標にすると難しいですよね。

そこで、 ”今よりも1回増やして噛む” からスタートしてみましょう。

特にこの時期は麺類など喉ごしの良いもので食事を済ませがち。

まずは最初の一口だけでも30回噛む。そして一口ひとくち味わって、いつもより1回、できたら2回…と少しずつでも多く噛んで食べてみてください。

麺類はもちろん、お米や野菜も甘味や旨味をより感じることができますよ。


昼寝を取り入れ頭も体もスッキリ

みなさんは昼寝していますか?

15-30分程の短時間の昼寝は業務効率を高める効果があるとして、積極的に取り入れている企業もあります。

Power Nap(パワーナップ)と呼ばれPower UpとNap(昼寝)を組み合わせた造語だそう。

昼寝は子どもの頃にはありましたね。

大人になってからは、休憩中もスマホチェックしたりTVを見たりと、身体を休める時間が夜眠るまでない様な生活リズムになっていませんか。

そして、現代はパソコンやSNSの発展に伴い休憩中も眼にかかる負担が増えています。

さらに、この時期は猛烈な暑さに身体が晒されることもあり、心身ともに疲労がどうしても溜まっていきます。

そんな時に、短時間の昼寝で疲れた眼や身体を回復することはオススメ。

ただし、30分以上寝入ってしまうと深い眠りに入ってしまい、起きにくくなったり夜が眠れないといったこともあり得ます。

15〜30分間を目安にしてみてくださいね。

横になってしまうとついつい寝入ってしまうなら、イスに座ったままでもOK。

ちなみに私山中の場合は…

・壁際までイスを引いて肩を壁に預ける
・腕を組んで体幹を安定させる
・足を肩幅より少し広めに開いて姿勢を安定させる

…といった姿勢でスマホのタイマー機能を使って昼寝しています。

最近は、座って机にうつ伏せで眠る用の枕もありますよ。

"お昼寝枕"で検索するといろんな商品が出てきます。

大暑の文字通りまだまだ猛烈な暑さが続く時期。短めの昼寝を積極的に取り入れ、身体を小休止して下さいね。その後の効率や疲労の溜まり方が変わってきますよ。


鬼の撹乱に注意

”鬼の霍乱(おにのかくらん)”という言葉を聞いたことありますか?

普段とっても元気な人が珍しく体調をこわしたり、病気になったりすることという意味で、ちょうど夏の時期に起こりやすいと言われています。

特に吐き気や下痢などの病気を指すこともあるそう。

自分は元気だから大丈夫!と思っている方でもこの時期は慎重に身体をお大事に。

自分を過信しすぎないのも大切です。

いつも元気なお子さまも急に発熱したりと、夏は症状が激しく急に現れるのも特徴の一つ。

暑さ対策はカラダに気をつけるだけでなく、取り入れるお食事とその衛生面にも十分お気をつけ下さいませ。

さて土用が空けると、次は立秋。

もう暦の上では秋を迎えます。

夏バテせず、また次の季節を楽しく迎えられますように…


お知らせ

それでもなんだか身体がだるい、スッキリしない、などの不調が続く方やご自身に合った方法を知りたい方は、オンラインカウンセリングをご利用ください。

ただ方法をご紹介するのでなく、お一人おひとりの原因がどこにあるかを見つけ、より取り入れやすく続けることができるご提案をいたします。

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