ほどほどじゃない養生-介護保険のこと❶40歳からの社会保険

養生デザインの山中です。
私たちは普段「ほどほど養生」と、健やかに暮らすために出来るだけ取り入れやすいポイントを少しゆるめに毎日発信しています。
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…が、この「ほどほどじゃない養生」では、養生デザインとして取り組みを始めることにもなった介護保険のことをお伝えします。


私は理学療法士として介護保険の現場にいますが、ホントほどほどで済まない現状を多々感じます。
そして、介護保険に関することはある日突然やってくることも感じます。
今回は第1弾として、介護保険てそもそも何?や支払っている(支払っていることにすら気づいていないかも…)お金のことをお伝えします。

目次

  1. そもそも介護保険はなぜある?
  2. 財源はどうなっている?
  3. いつから介護保険料を納める?
  4. 介護保険料は全国一緒?
  5. 介護保険料は今のままでは上がっていく

⒈ そもそも介護保険はなぜある?

ひとことで言えば、介護に必要なサービスに支払う負担を社会全体で軽くする為。
介護が長期化すると、そのサービスを受ける費用の負担も大きくなっていきます。介護保険で受けられるサービスとは、例えば食事の準備が難しくなった際の生活援助やデイサービスへ通ったり、自宅では介護が難しくなり施設へ入所して生活するといったものがあります。(サービスの内容についてはまた詳しく書きます)これらにかかる費用が介護保険を利用することで、総額の1〜3割の負担で済むようになります。
残りはみなさんが住んでいる自治体が支払うことになります。

⒉ 財源はどうなっている?

では、どんな仕組みでサービス費用を支払う負担が軽くなるのか。下図のような割合で財源が組まれています。国+みなさんが住んでいる県や市町村で全体の半分。40歳以上の人たちが納める分で半分。割り勘みたいですね。その中でも64歳までと65歳からでは割合が変わります。

介護保険料 財源 note.001

⒊ いつから介護保険料を納める?

40歳以上が納めると言いましたが、細かくは40歳を迎える誕生日の前日から。誕生日が1日の方。例えば8月1日だと前日は7月31日になるので、39歳の7月から始まります。こういう前倒しはあまり嬉しくないかもしれませんが…
そして、40歳を迎えると第2号被保険者になり65歳になるまで続きます。そして65歳を過ぎると生涯第1号被保険者です。
65歳までの方は健康保険の一部として介護保険料を納めることになり、会社員の方であれば大抵給料から天引きになっています。65歳になった月からは、健康保険料とは別に市区町村に納めることになります。自営業の方は国民健康保険と紐づいて支払っています。
そう言えば、数年前に納める年齢を20歳まで下げる議論がされていましたね。人口減少などに伴い介護保険料の財源確保が難しくなってきている背景からです。遅かれ早かれ年齢が下がることがあるかもしれませんね。

介護保険料 いつから支払う note.001

⒋ 介護保険料は全国一緒?

市区町村や個人の所得によって結構差があります。
全国平均で見ると第1号保険料(65歳以上)5,869円、第2号被保険料(40-65歳)6,310円となっています。
第1号保険料は下記のリンクを見ると、みなさんが住んでいる市町村の金額(昨年度までのものですが)や近隣市町の違いがあることがわかると思います。同じ県内でも差があるところも多くあります。
2018年度からの3年間のものですが、養生デザインのふるさと福井県でも市町間の差がこのくらいあります。

介護保険料 基準額 福井県.001

第一号保険料:平成30年度〜令和2年度を参照
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12303500-Roukenkyoku-Kaigohokenkeikakuka/7ki-syuukeikekka.pdf
第二号保険料:令和2年度を参照
https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/18/dl/h30_hihokensha.pdf

第2号保険料は市区町村ではなく、加入している医療保険の設定とみなさんの所得に応じて決められます。
ちなみに第1号保険料は下記の式で決められます。3年ごとに見直しをしていくのですが、実はちょうど今年の4月が切り替わりの時期でした。
高齢化率が上がったり介護保険サービスにかかる予算が増えていることから、多くの市区町村で金額が上がっています。
また、大幅に上がりみなさんの負担が急増しないように市区町村の基金を一部崩したりなどの対応もみられ設定されています。
この10年ほどを見ると…第1号保険料は月額で約1,700円、第2号保険料は月額で1,800円ほど上がっています。

介護保険料 計算 第1号 note.001

⒌ 介護保険料は今のままでは上がっていく

みなさんが住んでいる市区町村で介護保険サービスを使う方が増えるほど、みなさんが支払う介護保険料も上がっていきます。
「どんどん上がるってどういうこと⁉︎うちの町はいったい何をやっている⁉︎」と憤る前に…
介護保険サービスを使わない65歳以上の方が増えると、支払う介護保険料は下がります。
とは言え、必要な方にサービスを使わないのは介護保険事業として本末転倒。適切な利用は家庭や社会にとって間違いなく必要です。
では、65歳以上の方々が介護保険を使わないように介護予防に取り組めば良い…それも間違いではないですし必要なこと。

もう1つ重要なことは、誰しもいずれ迎える65歳の時に健やかに過ごせるように今から心身をととのえていくこと。
例えば、健康診断の結果で血圧やLDLなど何か気になる部分が出てきていたり、無頓着な食事をしていたりしませんか?
今はひと時の事で流せていますが、その積み重ねが年齢を重ねるにつれ表面化してきます。酷いと大きなケガや病気につながっていきます。
つまりは介護保険サービスが必要な生活になるリスクがあると分かっていて、その道を歩み続けるということ。
少しキツイ言葉ですが、今の自分の過ごし方が介護保険料を高くしていっている。将来さらに高くする可能性が大いにあるということです。

まとめ

・介護保険は介護に必要なサービスに支払う負担を社会全体で軽くする仕組み
・40歳以上のみなさんが財源の半分を担っている
・介護保険料は市区町村ごとに違う
・今のままでは介護保険料はどんどん上がっていく。

清く正しい毎日を送ることは難しいですが、将来自分はどう過ごしていたいか?をイメージすることが1歩目だと思います。
その将来の自分を目指すために日々の暮らしで出来ることを取り入れ介護保険に頼り過ぎないように生きていく。
私たち養生デザインは、その為のヒントをほどほどな養生としてお伝えしています。
今回は、そもそも介護保険とは何ぞや?をお伝えしました。これから少しずつですが、介護保険の仕組みやこれからのポイントをお伝えしていく予定です。